いとひや 糸日谷晃

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蒸気機関車の木のおもちゃ D51 デゴイチ

蒸気機関車の制作依頼がありました。
クリスマスプレゼントになるそうです。



蒸気機関車・・・。

その姿は写真やメディアなどで何度か見たことがあります。
デゴイチ、D-51という言葉は知っています。

しかし、詳しい知識がありません。
どこかの公園で保存車両を少し見かけたくらいで、
もちろん乗ったことはありません。





まずは、いつも通り、何も見ないでスケッチ。
自分の中のステレオタイプを探します。


どんな形だ? 車輪っていくつ? 比率は?
しかし、描いてみたものの、何か足りない気がしました。


・・・何枚か書きました。
やはり何かが足りません。




そして、資料を集め始めて、その違和感は、すぐに解消されました。



「あぁそうか、この除煙板という部品を描いていないから変なんだ。」

除煙板・デフレクターと呼ばれるパーツを書いていませんでした。

デフレクター・・・除煙板
車両先頭の側面に取り付けられた板です。
 ※除煙板はボイラー前端または煙突の左右両側に設置され、走行時に車両前方からの空気の流れを上向きに導くことで、煙突から排出される煤煙を上へ流し、運転室からの前方視界を改善する効果を得る。(wikipediaより)
(画像を参照・正面左右に取り付けられた板)

syoumen.jpg
saido.jpg
top.jpg



集めた資料の中に、たくさんの汽車おもちゃもあります。
先人たちは多くの作品を生み出してきたようです。

しかし、デフレクターがついているものは、ほとんどありませんでした。
それは、西洋の汽車をモチーフにしているからなのかもしれません。

(例えば、機関車トーマスに登場する、ほとんどの車両には除煙板がついていません。
・・・が、その中で登場する日本の汽車をモデルにしたキャラクターには、つけられています。)



P1050977.jpg




・・・・
依頼者の話にもありました。


「そうそう、
 トンネルに入る前にはね、みな一斉に窓を閉めたんだ。
 なぜかわかる?」
「・・なぜですか?」
「閉めないと、
煙が中に入ってきて、ススだらけになっちゃうから。」



「走行中は、煙が上方に流されるから、窓を開けていても大丈夫。」




そう、この形。
当時、依頼者の乗った蒸気機関車を始め、そのほとんどにデフレクターがついていたそうです。


「日本人の心に残る蒸気機関車の姿」

を作るには、これは必要なんだ。
・・・デザインの方針が決まりました。




よし、それでは・・・と、
現在見る事のできる実物保存車両を何台か取材してきました。



「ほほう、これがデフレクターか。ふんふん。」
「なるほど。」




いや、しかし・・、話はそれますが、
保存されているとは言い難い、ひどい状態のものばかりでした。
屋外保存のものは致し方ないのか・・。

錆は浮き出ており、たび重なる塗料の厚塗りに加え、
雑な塗付により、液だれのまま固まった様子も多々見られました。
全部の部品がペンキでつながっていて、何が何だか・・・。

学芸員の資格を持っている身として、資料の保存はとても大切だと考えています。
なので・・・とても残念。

mado.jpg



操縦席に入れた所もありました。

あるバルブに触れたとき、オイルが手につきました。
「あぁ・・・。」
パッキンが劣化してオイルがにじんでいたようです。

me-ta-.jpg

これは、勝手な感傷ですが、

まだ機関が生きてるようで、
まだ走れるよ!と訴えているようで、
泣いているようで・・、
とても切なくなりました。




あぁ、
何のための保存なのでしょうか。




後世に伝えるため、
大切なものだから、


違いましたか?







・・・

あぁ、
最近、愚痴が多いなぁ・・。






兎に角。


自分にできる方法で、
「昔、日本には、こんな機関車が走ってたんだ。」

と、誰かに伝えられるように。

P1050996.jpg





依頼者が私に話してくれたように、

「トンネルに入るときにね・・・・、   」




子供さんと、お話ができるように。
お孫さんにも聞かせてあげたい。




きっと、依頼者の思い出の中には、私が聴くことのできなかった、
素敵な話がたくさんあることでしょう。

それを話す機会が生まれたらいいな。


初めて、汽車に乗った時の話・・
旅行の話・・


・・とか、他にもいろいろ。



木のおもちゃという、シンプルなデザインが求められる中ではありますが、
子供さんと、たくさん話ができるように、

「依頼者の想いを込めて創れたら。」
と一層思いました。







さぁ、
まだまだ作業が残っています。





もうひと仕事!!






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プロフィール

糸日谷 晃

Author:糸日谷 晃
東京造形大学にて美術/デザインを学び、博物館に就職。
学芸員のほか、工作室の運営を兼任。
ワークショップをはじめイベントの企画や、その題材のデザイン・開発を手がけ、講師を務める。

現在は、鳥取・兵庫・岡山の県境、山間で工房を営み、活動中。

からくり作品ほか、仕掛けを応用したおもちゃを製作。
工作教育の普及に努め、題材を開発・製作。 各地で工作教室を開催。

「複雑なモノの中から、
素朴でシンプル、実直で美しいものを探している気がします。」


取り扱い先は、ギャラリー、インテリアセレクトショップ、博物館、木のおもちゃ店など様々。



【製作】
からくり(オートマタ)オルゴール、インテリア小物・雑貨、工作キット、各種オーダー品など。

【活動】
上記品の企画、デザイン、製作、各地での発表、展示・販売、からくり工作ワークショップの開催など。


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